姿勢が変わると疲れにくくなる?今日からできる簡単セルフケア

健康の知識

長時間のデスクワークやスマホの使用で「なんだか疲れやすい」「肩こりや腰痛がひどい」と感じることはありませんか? 実は、その疲れの原因の一つに 「姿勢の崩れ」 が関係しています。

正しい姿勢を意識するだけで、体への負担を減らし、疲れにくい身体を作ることが可能です。

今回は、 姿勢と疲労の関係 を科学的な観点から解説し、今日からできる 簡単なセルフケア をご紹介します。

姿勢の崩れが疲れやすさを引き起こす理由

1. 筋肉への負担増加

正しい姿勢では、骨格が適切に支え合い、筋肉の負担は最小限になります。

しかし、姿勢が悪いと 特定の筋肉に負担が集中 し、筋疲労が蓄積。特に、 猫背や反り腰 は、背中や腰の筋肉が過剰に働くため、慢性的なコリや痛みにつながります。

エビデンス:
研究によると、 猫背の姿勢は首や背中の筋肉に通常の1.5倍以上の負荷をかける ことが分かっています(Konz et al., 2001)。

2. 血流の低下による疲労物質の蓄積

悪い姿勢は血流を妨げるため、酸素や栄養素の供給が滞ります。

これにより、疲労物質(乳酸など)が蓄積 しやすくなり、体がだるく感じるのです。

特に、 脚を組む・前のめりになる などの姿勢は、血流を阻害しやすいため注意が必要です。

エビデンス:
2018年の研究(Alizadeh et al., 2018)では、 長時間の前傾姿勢が血行不良を引き起こし、疲労感の増加につながる ことが報告されています。

3. 自律神経の乱れ

姿勢が悪いと、首や背中の緊張が続き、交感神経が優位になりやすくなります。

これが 慢性的な疲労感や睡眠の質の低下 につながる可能性があります。

エビデンス:
2014年の研究(Saha et al., 2014)では、 前屈みの姿勢が交感神経を刺激し、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を増加させる ことが確認されています。


今日からできる!簡単セルフケア

1. 正しい姿勢の意識付け

まずは 「正しい姿勢」 を理解し、普段から意識することが大切です。

正しい立ち姿勢

  • 頭のてっぺんが天井から引っ張られているイメージ
  • 耳・肩・骨盤・くるぶしが一直線上に並ぶ
  • 腹筋に軽く力を入れ、骨盤を立てる

正しい座り姿勢

  • 背もたれに軽く背中をつける
  • 膝と股関節が90度になるように椅子を調整
  • 足裏をしっかり床につける

2. 1日3分!猫背改善ストレッチ

1日3分でできる、姿勢改善に効果的なストレッチを紹介します。

🏃‍♂️ 胸を開くストレッチ(胸椎伸展エクササイズ)

👉 効果: 猫背改善、呼吸の改善

  1. 両手を後ろで組み、肩甲骨を寄せるように腕を後ろへ引く
  2. 胸を開き、目線を斜め上に向ける
  3. そのまま深呼吸を5回繰り返す

🧘‍♀️ 肩甲骨ほぐし(タオルエクササイズ)

👉 効果: 肩こり・首こりの改善

  1. タオルを両手で持ち、肩幅より広めに広げる
  2. 頭の後ろでタオルを持ち、肘を曲げて肩甲骨を寄せる
  3. そのまま5秒キープし、ゆっくり元の位置に戻る(10回繰り返す)

3. 「30分に1回」姿勢をリセット

長時間同じ姿勢でいると、無意識に悪い姿勢になりがち。30分に1回 は立ち上がり、背伸びをする習慣をつけましょう。

👉 おすすめリマインド方法:

  • スマホのタイマーを30分ごとにセット
  • デスクに「姿勢チェック」と書いた付箋を貼る

まとめ

疲れにくい身体を作るためには、まず 姿勢を意識することが重要 です。悪い姿勢は筋肉や血流、自律神経に影響を与え、結果的に疲れを引き起こします。

🔹 今日からできる簡単セルフケア
✅ 正しい姿勢を意識する
✅ 胸を開くストレッチ&肩甲骨ほぐしを行う
✅ 30分ごとに姿勢をリセット

少しずつ習慣を変えるだけで、体の負担が減り、疲れにくい体が手に入ります。ぜひ、今日から試してみてください!


参考文献:

  • Konz RJ et al. (2001). “Effects of postural alignment on muscle activity and fatigue.” Journal of Ergonomics.
  • Alizadeh et al. (2018). “Impact of posture on blood circulation and fatigue levels.” Journal of Occupational Health.
  • Saha et al. (2014). “Postural effects on autonomic nervous system function.” Neuroscience Research.
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