はじめに

足は人間の身体を支え、歩行や運動において重要な役割を果たす部位です。その機能を支えるのが、骨と関節の複雑な構造です。では、足には一体いくつの関節があるのでしょうか?
本記事では、解剖学的な視点から足の関節の数とその機能について詳しく解説し、科学的なエビデンスを交えながら専門的に説明していきます。
足の関節の総数

人間の足には 合計33個の関節 があります(Gray’s Anatomy, 41st edition)。これらの関節は、以下のように分類されます。
- 足根部(タルス):7つの骨を形成する関節
- 中足部(メタタルサル):5つの骨を形成する関節
- 趾(つま先)部(フィランジーズ):14の骨を形成する関節
- その他の補助関節:様々な靭帯や軟部組織による機能的関節
これらの関節は協調して動作し、体重支持や衝撃吸収、歩行の推進力を生み出す役割を持っています。
足の関節の詳細

1. 足根部の関節(Tarsal joints)
足根部は7つの骨(距骨、踵骨、舟状骨、立方骨、内側・中間・外側楔状骨)で構成され、以下の主要な関節を形成します。
- 距腿関節(足関節 / Ankle joint)
- 脛骨、腓骨、距骨の間にあり、足の背屈(上向きの動き)と底屈(下向きの動き)を可能にする。
- 歩行や走行時の衝撃吸収の役割を果たす。
- 距骨下関節(Subtalar joint)
- 距骨と踵骨の間にあり、足の回内・回外運動を可能にする。
- 地面の傾斜に適応し、バランスを保つ機能がある。
- 横足根関節(Chopart joint)
- 踵骨・距骨と舟状骨・立方骨の間の関節。
- 足の可動性を増し、衝撃を吸収する。
2. 中足部の関節(Midfoot joints)
- 足根中足関節(Tarsometatarsal joints / Lisfranc関節)
- 足根骨と中足骨をつなぐ関節。
- 足の安定性を維持し、適切なアーチ構造を保持する。
3. 趾部の関節(Toe joints)
- 中足趾関節(Metatarsophalangeal joints / MTP関節)
- 中足骨と基節骨の間にあり、歩行時の蹴り出しを助ける。
- 近位趾間関節(Proximal interphalangeal joints / PIP関節)
- 指の屈伸運動を可能にする。
- 遠位趾間関節(Distal interphalangeal joints / DIP関節)
- 指先の細かい動きを制御する。
足の関節の機能とその重要性

1. 歩行時の衝撃吸収
足の関節は、歩行時に地面からの衝撃を吸収する役割を果たします。特に、足根骨のアーチ構造と関節の可動性が、スムーズな衝撃吸収を実現しています。
2. バランスの維持
距腿関節や距骨下関節は、地面の傾斜や不整地での歩行時に適応し、バランスを維持するのに重要な役割を果たします。
3. 体重の分散
足には体重を分散させる機能があります。足底アーチと関節の動きが連動することで、適切に荷重を分散し、足の負担を軽減します。
足の関節に関連する疾患とその影響
1. 外反母趾(Hallux valgus)
- 中足趾関節(MTP関節)の変形 による疾患。
- 遺伝的要因や不適切な靴の使用による影響が大きい。
2. 足底筋膜炎(Plantar fasciitis)
- 足根部と中足部の関節の歪みやアーチの低下が関係。
- 長時間の立ち仕事や歩行が影響する。
3. 変形性足関節症(Osteoarthritis of the ankle)
- 距腿関節の軟骨の摩耗 による疾患。
- 加齢や外傷(捻挫など)が原因となることが多い。
まとめ
足には 33個の関節 があり、それぞれが独自の役割を果たしています。これらの関節は、歩行時の衝撃吸収、バランス維持、体重の分散など、人体の機能において非常に重要な役割を担っています。
また、足の関節の機能不全は、外反母趾や足底筋膜炎、変形性関節症などの疾患につながる可能性があるため、適切なケアが必要です。インソールの活用や適切な靴選び、定期的なストレッチを行うことで、足の関節の健康を維持することが可能です。
足の構造を理解し、日々のケアを意識することで、長く健康な足を保ちましょう。
また、足の関節の機能不全は、外反母趾や足底筋膜炎、変形性関節症などの疾患につながる可能性があるため、適切なケアが必要です。
インソールの活用や適切な靴選び、定期的なストレッチを行うことで、足の関節の健康を維持することが可能です。
もし、足の関節の不調や痛みにお悩みの方は、専門的なケアを受けることをおすすめします。
関節整体 余韻の余韻 では、関節のバランスを整え、根本的な改善を目指す施術を提供しています。
足の健康を維持し、快適な日常を取り戻したい方は、ぜひ一度ご相談ください。