こんにちは。今回は「自律神経が乱れる原因」と「ファシア(筋膜などの結合組織)との関係」について、医学的な視点から深く掘り下げていきます。
特に、慢性痛とファシアの縮みによる影響についても触れますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

自律神経が乱れる原因とは?
自律神経は、体温、血圧、心拍、内臓の働きなどを無意識にコントロールしている神経です。しかし、現代社会において多くの人が自律神経のバランスを崩しています。その主な原因に、以下の構造物が深く関わっています。
神経後枝(posterior ramus)
神経後枝は、脊髄神経の枝のひとつで、背中側の筋肉や皮膚に分布しています。この部位が筋肉の過緊張や筋膜の癒着により刺激されると、脊髄反射が亢進し、交感神経が過度に興奮しやすくなります。結果として、自律神経のバランスが乱れ、肩こりや背中の痛みだけでなく、全身の不調にも繋がります。
交感神経幹(sympathetic trunk)
交感神経幹は、脊柱の両脇を走る神経の束で、小さな神経節(交感神経節)が数珠状に連なっています。この幹を通る神経の信号が過剰に活性化されると、交感神経優位の状態が慢性化し、心身の緊張、不眠、消化不良、冷え症などの症状が現れます。
交感神経節(sympathetic ganglion)
交感神経節は、末梢での信号の中継ポイントです。この部分が持続的に刺激されると、内臓機能の異常や血流障害を引き起こし、自律神経の乱れが深刻化します。交感神経節は特にファシアに包まれており、周囲の組織の影響を受けやすい特徴もあります。
内臓(viscera)
自律神経は心臓、肺、胃腸、肝臓などあらゆる内臓を支配しています。内臓への負担(暴飲暴食、ストレス、睡眠不足など)が長期化すると、自律神経の調節機能が破綻し、さまざまな体調不良へとつながります。特に、内臓からのフィードバックが神経後枝や交感神経幹を介して脊髄に伝わるため、全身の筋肉の緊張や痛みとしても現れるのです。
灰白神経管、白交通枝、前枝、結合組織への流れ

- **灰白神経管(gray ramus communicans)**は、交感神経節から脊髄神経へ信号を戻す枝です。
- **白交通枝(white ramus communicans)**は、脊髄神経から交感神経節へ信号を送る枝です。
- **前枝(anterior ramus)**は、脊髄神経の前方に出て、四肢や体幹前面を支配します。
これらの枝を通じて、交感神経の信号は全身へと広がります。そして、それぞれが結合組織(ファシア)と密接に関わっています。
ファシアとは?

ファシアとは、筋肉、血管、神経、内臓を包む結合組織の総称です。具体的には以下のような組織を指します。
- 筋膜(myofascia)
- 滑膜(synovial membrane)
- 関節包(joint capsule)
- 骨膜(periosteum)
- エラスチン、コラーゲンが豊富な組織
ファシアには細動脈、細静脈、リンパ管、そして自律神経の小さな枝が豊富に走っています。このため、ファシアの状態が悪くなると、局所の血流障害や神経興奮を招き、慢性痛や自律神経失調に直結するのです。
慢性痛とファシアの縮み
ファシアは本来、適度な柔軟性と滑走性を持っています。しかし、
- 長時間の同一姿勢
- ストレス
- 外傷や手術の後遺症
- 筋肉の過緊張
などによってファシアが縮んだり、癒着を起こすと、以下のような問題が起こります。
1. 血流障害
ファシアに張り巡らされた細動脈・細静脈が圧迫されることで、組織への酸素供給が低下します。これにより、慢性的な筋肉痛や疲労感が生じます。
2. 神経興奮の持続
ファシア内を走る自律神経の小枝が圧迫・刺激されることで、交感神経の興奮状態が続きます。これが自律神経失調症状(動悸、発汗、胃腸不良、めまいなど)を引き起こします。
3. 内臓機能低下
交感神経優位状態が続くと、消化管の蠕動運動低下や、腎臓・肝臓の血流低下など、内臓機能も著しく低下します。
自律神経の乱れを改善するには?
自律神経のバランスを整えるためには、以下のアプローチが有効です。
1. ファシアリリース
手技療法やストレッチにより、筋膜・滑膜・関節包などをゆるめ、血流と神経伝達を正常化します。
2. 呼吸改善
深い腹式呼吸により、横隔膜と関連するファシアを動かし、副交感神経を優位にします。
3. 交感神経幹へのアプローチ
整体や徒手療法により、交感神経幹周囲の緊張を緩和し、過剰興奮を抑えます。
4. 内臓ケア
内臓マニピュレーション(内臓マッサージ)や、食事・睡眠習慣の見直しにより、内臓から自律神経を安定させます。
5. 精神的ストレス管理
マインドフルネスや瞑想、趣味に没頭する時間を持つことで、ストレスホルモンの分泌を減らし、自律神経を整えます。
まとめ

- 自律神経の乱れには、神経後枝、交感神経幹、交感神経節、内臓が関係している。
- ファシアには細動脈・細静脈・自律神経が走り、ファシアの縮みが慢性痛と自律神経失調を引き起こす。
- ファシアリリース、呼吸改善、交感神経幹アプローチ、内臓ケア、ストレス管理が有効な対策である。
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